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障がい者雇用企業からヒントを得る

今回は、

社員一人一人の特性に見合った

仕事の与え方について

考えていきたいと思います。


極端な例として、

障がい者や高齢者を雇用している企業に

ヒントがあるのではないでしょうか。


静岡県浜松市の

京丸園株式会社さんは

障がい者雇用率が何と39%と

驚くべき実績を上げられています。


障がい者の中でも

知的障がい者の方々は

臨機応変な対応をすることが難しいため

京丸園さんでも

当初はうまく働いてもらうことができませんでした。


しかし、作業指示を具体的にすれば

その指示通りに動いてもらえると分かり、

作業工程を細かく分析する「作業分解」に

取り組みました。


気付いたのは、

それまでいかに抽象的な言葉しか使っていなかったか。

例えば、

「ちょっと水やっといて」

といった指示では、

どこにどれだけどのように水やりをすればいいのか

さっぱり分からないわけです。


「常識的に考えれば分かるだろう」

というのが通用しないのです。


作業分解に取り組むことで

結果として

これまで技術伝承が進まなかった農作業も

明確なマニュアル化をすることができました。


「障がい者が働ける環境をつくれ」

「ただし、生産性は向上させろ」

という鈴木厚志社長の指示の下、


現場スタッフは

障がい者一人一人の特性に応じて

どのように仕事を与えていくのかを

真剣に考えるようになりました。


今では、

誰もが参画できる「ユニバーサル農業」を実践し、

多様な人々が活躍できる場を広げていらっしゃいます。



さて、

「最近の若い子らは常識を知らない」

「ちょっと考えれば分かるのに失敗ばかりする」

といった悩みをよくお聞きします。


あなたの職場ではいかがでしょうか。


障がい者に限らず、

一人一人、得意・不得意もあれば

もっている常識や思考特性も異なります。


新人や若者に対しては、

作業分解とまではいかずとも

ある程度業務工程を分解し、

どこでつまずいているのか、

どうすればスムーズに仕事を進められるのかを

考えてあげることで

成功体験を積ませていくことが大事になります。


場合によっては

その人の得意な工程を、

他の人の分まで肩代わりして

集中して担当させることによって専門性が高まり、

社内全体の効率化につなげられる可能性もあります。


前回の記事では

「業務だけでは長所は見つからない」

というお話をしましたが、


こと現在の業務に関しては、

その人の得意・不得意を

業務工程レベルで把握していくことが

大事ということになります。

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