G20大阪サミットが閉幕しました。
各国の首脳や要人が集う機会を利用して
本会議以外にも多数の2国間協議などが
開催されていたようですね。
昨日には米国のトランプ大統領が
韓国の文大統領を伴って板門店に出向き、
北朝鮮の金委員長と面会し
北朝鮮の地に足を踏み入れるという
歴史的な出来事もありました。
そんな中、大活躍されていたのが
通訳の方々。
とりわけ、同時通訳の方々の活躍には
目を見張るものがありました。
話される内容は政治や経済のみならず
歴史的な背景や現在の情勢など
幅広いジャンルの専門知識がなければ
正しく解釈できないものばかり。
そんな話を聞きながら
その内容を正しく理解し、
他方の言語に組み換えて音声化。
その間にも話はどんどん進んでいくので
聞くほうの集中は切らすことはできません。
特に、日本語のように述語が文末にくる言語から
英語のように述語が文頭(主語の直後)にくる言語への
変換は負荷が大きいことでしょう。
話し手の意図を汲みつつ、
言葉を選ぶという配慮も欠かせません。
これだけ多数のことを同時進行で処理できる脳。
うらやましい限りです。
しかし、彼らも最初から出来たわけではないはずです。
不断の努力と経験がその脳を鍛えていったわけです。
サッカーのテレビ中継で
ややこしい外国人選手の名前を間違えることなく
リアルタイムで伝えられる実況アナウンサーの脳も、
触っただけ、見ただけで0.1ミリの誤差を
判別できるものづくり職人の脳も、
最初から出来上がっていたわけではなく、
みな、努力と経験によって鍛えられて出来たものです。
脳を鍛えるのは、
何も特別な人たちだけの特殊能力ではありません。
例えば自動車の運転。
よく考えてみてください。
街なかで安全運転するために
どれだけ多数のことを同時処理しているか。
脳は誰でも鍛えられるのです。
鍛え方は、
「何かを意識しながら反復経験を積む」
これに尽きます。
従業員育成の場面でも、
「何かを意識させること」と
「反復経験を積ませること」。
これがしっかりできれば
従業員の能力(脳力)は必ず鍛えられます。
そのための機会や継続の仕組みを
作っていくことが経営者の仕事ですよね。
従業員の成長を信じて、
脳を鍛える環境づくりに励んでいきましょう。
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