埼玉県の石坂産業株式会社さんに
ベンチマーキングに行って参りました。
テレビ東京の「カンブリア宮殿」でも
取り上げられた
産業廃棄物処理の会社です。
1999年のダイオキシン騒ぎで
一番のヤリ玉に挙げられました。
当時、石坂産業では
最新鋭のダイオキシン対策炉を
他社に先駆けて2年前に導入済みでした。
しかし「産廃銀座」と呼ばれる地域で
一番高い煙突が目立っていたことが災いし、
イメージ先行のマスコミの取り上げ方の
餌食となって濡れ衣を着せられることに
なったのです。
結局、15億円を掛けて導入した
最新鋭のダイオキシン対策炉を
手放すという選択をとった石坂産業。
事業内容も、
産廃の焼却処理を続けられなくなり、
建設系廃棄物の中間処理に転換して
再起を図ることになりました。
この絶体絶命のピンチに
立ち上がったのが
社長(現会長)の娘、典子さん。
「私が会社を変える」と父に訴え、
2002年に30歳で取締役社長に就任。
「脱・産廃屋」を目指して
改革をスタートしました。
徹底して取り組んだのが
従業員教育。
まず目指したのが挨拶の徹底と
3S(整理・整頓・清掃)の徹底です。
しかし相手は
産業廃棄物処理業(産廃屋)の
字面から想起される
一般的なイメージ(偏見)に違わず、
やんちゃな従業員ばかり。
30歳の女性社長が
意気込めば意気込むほど
反発を招きます。
「こんなのやってられるか!」と
4割の従業員が辞めていきましたが
それでも徹底して取り組みを続けました。
今や世界中から集まる見学者たちを
おもてなしする、
日本が誇る企業です。
「最初は強制でも
3年続ければ習慣になる。
5年10年と続ければ風土になる。」
とは典子社長は語ってくれました。
まさに執念!
経営者の3大要素は
「使命感」「情熱」「責任感」
だとおっしゃっていましたが
このブレない精神力をもってすれば
社風改革は必ず成し遂げられると
勇気付けていただけました。
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